バトスピ界での放浪者ロロの体験を綴った本『異界見聞録』。
その内容は、スピリットのフレーバーテキストとして窺い知ることができる。
フレーバー1枠につき1節（あるいは1節をいくつかに分けた物）が語られている。
―放浪者ロロ『異界見聞録』(色)の章第?節より―
各色の断章のみ以下のテキストになっている。
―放浪者ロロ「異界見聞録」(色)の断章より―
「最初の同行者を失ったのはマグマの池。
新たな同行者と出会ったのは、魚の跳ねる湖畔のほとりだった。」
参照刀剣魚エスパーダ
20000℃を越える灼熱のマグマを原料とする、『天槍フェラール』。
生まれた瞬間に遭遇したのは初めてだった。
上空から襲いくる一つ目の竜。
初めて見る灼熱の沼。しかし同行者が私を引き止める。
思わず目を見張った。この殺伐とした世界で、
上空から襲いくる一つ目の竜。
全身を包む炎にそれでも彼は耐えていた。
かつてわたしがこの世界に辿り着くのに通った門。
鎌のような両手が振り上げられたとき、わたしは死を覚悟した。
その名を口にするとき、同行者の口元がわずかに歪む。
最初の同行者を失ったのはマグマの池。
鎌のような両手が振り上げられたとき、わたしは死を覚悟した。
得体のしれない死者の援軍が地竜たちを怯えさせたのか。
今さら戦況を占ったところで何になるというのだろう。
得体のしれない死者の援軍が地竜たちを怯えさせたのか。
恐竜たちが一斉に発した魔力ある咆哮。
想像以上だった。彼の登場が戦場の流れを変えた。
凶暴になって敵味方の見境がなくなる連中がいる。
しかし、不思議と恐怖は感じなかった。
虚空の竜に最初に挑んだのは空の支配者たちだった。
出現と共に天災をもたらすとされる星竜たち。
祈祷師の唱えた呪文に唱和するように咆哮が響く。
ひたすら逃げた。ニヒルな姿勢を崩さない同行人すらも必死に。
仲間を呼ぶ咆哮が聞こえた。
恐竜と竜人は融合した。それでも彼らの全滅は防げまい。
同じく大穴を落下していく魚の背に、必死にしがみついた。
流星の竜たちと虚の軍勢。どちらが勝っても、
流星の竜たちと虚の軍勢。どちらが勝っても、
新たな龍帝が生まれた。7体の龍帝のさらに上に位置する、
龍帝を御する者。その姿は見る者にとって最も恐れる姿に映る。
龍帝を御する者。その姿は見る者にとって最も恐れる姿に映る。
龍帝を御する者。その姿は見る者にとって最も恐れる姿に映る。
龍帝を御する者。その姿は見る者にとって最も恐れる姿に映る。
龍帝を御する者。その姿は見る者にとって最も恐れる姿に映る。
夜空を駆ける流星が龍皇とひとつとなり新星した。
樹齢千年を越える神木の内に忽然と出現したとされる、『天刃フォーディア』。
じめじめした森を歩いていると頭上を黒い影が掠める。
のんびりと草を食む羊のような動物たち。
落下に落下を続け、途中にあった岩棚にしがみつく。
じめじめした森を歩いていると頭上を黒い影が掠める。
のんびりと草を食む羊のような動物たち。
不思議な感覚だった。
「オイラ食いもんじゃないよ！」同行者が逃げ出した。
不思議な感覚だった。
ワシは世界樹の使いだということは聞いていた。
「黒い奴らは体がでかいんだよ！」
あっという間の出来事だった。
それは突然にあらわれた。
そして老賢者は、ゆっくり背後を指し示した。
異形の竜を駆る異形の騎士。かつての世界でも見た光景。
この森は、日々の争いを忘れさせてくれる光景にあふれている。
何かのきっかけで暴走する鳥たちは、
小さいが瑞々しい青さをたたえた果実。
走りに走って、ついにへたりこんでしまった。
森を囲んでいたかすかな霧がすべて晴れた。
この森は、日々の争いを忘れさせてくれる光景にあふれている。
最初に虚空の兵を倒したのは、
傷ついたスピリットたちが、これまでの敵味方に関係なく、
森の混乱は拡大するばかりで、収まる気配がない。
戦っていた獣が、倒される寸前に黒く変色。
誰が味方で、誰が敵なのかわからない。
とんでもない勢いの風と風がぶつかりあった。
戦いの結末がどうなるにしろ、森だけは救わなくてはならない。
視界の隅に、奮闘する虎の将が見えた。強い。
誰が味方で、誰が敵なのかわからない。
戦っていた獣が、倒される寸前に黒く変色。
傷ついたスピリットたちが、これまでの敵味方に関係なく、
獅子奮迅と言うべきだろうか。
2度目だ。スピリットが目の前で融合したのは。
龍の背に2人の騎士。1人が操り、1人が戦う。
勇者と聞くと、前の世界の恐ろしい記憶が呼び起こされる。
勇者と聞くと、前の世界の恐ろしい記憶が呼び起こされる。
鳥に導かれ、やってきた丘の上に門があった。
緑がなければ生きていけない。彼らは森と運命を共にした。
大天使たちの羽を材料に神の泉で鍛えた、『天剣ルナー』。
「あたしが案内してあげるわよ」
すべての天使が舞い降りる時、世界に終りが訪れる。
「あたしが案内してあげるわよ」
兵士たちが右へ左へと忙しそうに立ち回っている。
森で道に迷ったらフクロウに道を聞け。
虹の国の鍵は、虹の根元に埋まっている。
鍵の情報を求めて、4人組で旅をしているという一行。
「白い虎と黒い虎がいてね」
魔法の国の人々が相当な出不精であることは、
この天使が再び現れる前に、鍵を探し出さねばならない。
兵士はうやうやしく我々を王宮へと案内してくれた。
驚いた。最初、星型のお菓子なのかと思った。
滅ぼされた妖精の国の住人は難民となりながらも、
女王の宣誓により、王国最強の軍勢が出撃する。
国を失った妖精たちの働きは、それゆえに目覚ましかった。
絶望的な戦いだった。
絶望的な戦いだった。
わたしの言葉が通じるのは天使だけ、1人のつらさが実感される。
これで2回目だ。
探しまわった。すがる思いで。
わたしに力はない。だから復讐を託した。
わたしに力はない。だから復讐を託した。
天使の姿に彼女が重なる。
7つの鍵で扉が開く。その意味がやっと分かった。
判断を誤ったのだろうか？
ダメだ。意識が……せっかく救ってもらった命なのに……。
何かが私の体に降ってきて、その衝撃で目が覚めた。
天使が告げた。おまえは不死の実を食べたのだと。
獣の背の上で焦る。早く、早く。鍵はすべて手の中にあるのだ。
記憶の走馬灯なのだろうか？ 獣の背に彼女が見えた気がした。
開かれた門。最初に飛び出してきた天使は、想像以上に乱暴だった。
そもそもこの世界の者たちは、争いごとに向いていないのだ。
彼女の笑顔に見送られ、わたしは空飛ぶ亀の背に乗った。
魔法の国の最後の魔術は、天使も虚無も、自分たちすらも滅ぼした。
夜の星を砕いて作り、千夜に及ぶ儀式で仕上げた、『天鎌トゥーロン』。
目の前に現れた獣が、幻のように消えていった。
謁見が許されたのは、わたしが別の世界の者だからかもしれない。
魔界の貴族が、その本性をむき出した。
わたしは貴族の元へ本当に案内されているのだろうか？
案内人の腕なのだろうか。
わたしは死なない。しかし、魔族に対してはどうだろう？
謁見が許されたのは、わたしが別の世界の者だからかもしれない。
肩を叩かれた気がして、わたしは振り返った。
背後から迫り来る追手の気配。
追手が実体を持っているとは限らないのがやっかいだ。
背後から迫り来る追手の気配。
蛇は知恵を持つ。そう教えられてきた。
不死身の肉体を持つはずの、かつての貴族たち。
無残な光景だった。
蛇たちの知識はこの世界の枠を飛び越えていた。
不死の者が虚無に呑まれたらどうなるのか？
蛇たちは言った。わたしと魔族は等しい存在だと……意味がわからない。
蛇たちの知識はこの世界の枠を飛び越えていた。
魔界七将率いる一団が瞬時に消滅した。
蛇族は彼らを虚無と呼んだ。世界すべての敵対者であると。
協力の証として、蛇たちの知恵の実は、
魔界七将率いる一団が瞬時に消滅した。
蛇族は彼らを虚無と呼んだ。世界すべての敵対者であると。
蛇の助言により、それは発見された。
蛇の助言により、それは発見された。
虚無の軍勢に立ち向かうべく、各地の実力者が集結する。
昏き鎌の刃が虚無の将を切り裂いた、その瞬間だった。
昏き鎌の刃が虚無の将を切り裂いた、その瞬間だった。
魔界七将すべてが敗北したことで、組織的な反撃はやんでしまった。
決定的敗北……旧貴族たちの選んだ道は、玉砕だった。
神の一撃にすら耐えた暗闇の館だったが、
相討ちすらも許されない。
9割が闇に取り込まれた世界で、ここが残っていたことが奇跡だった。
一角の主の肩の骨からできていると伝えられる、『天斧ウィリアン』。
一角の主の肩の骨からできていると伝えられる、『天斧ウィリアン』。
門番らしき巨人に、わたしは通行の許可を求めた。
競技会場の建設は、着々と進んでいるようだ。
彼はあくびをしながら、中の国への道を教えてくれた。
見上げんばかりの巨人の世界。
すでに4つの世界で同じような襲撃を経験している。
バトルボールという名前から、球技を想像していた。
競技会場に向かう戦士たちの列は実に様々だ。
腕の一振りで、絡んでいた犬たちが吹き飛んだ。
ステージに立つと、同行人の雰囲気はガラリと変わった。
想像以上の迫力だった。
集団戦とはいえ、投擲競技は体が大きい方が有利なはず。
競技会に後ろ髪をひかれながら到着した北の国。
競技を終えたゴーレムや巨人たち。
わかっているのだろうか？
競技を終えたものたちが、共に手をたずさえ戦場に向かう……。
裏切った西の国は、逆に裏切り返されることになった。
南の軍は中央へと移動したため、神の攻撃は空振りとなった。
バトルボールの戦術は、実戦にも役に立つものらしい。
これまでの世界に比べ、抵抗が組織だっている分、
悪夢だ。敵の将が引き連れているのは、
残念ながら、競技会は初の中断、無期延期となったようだ。
悪夢だ。敵の将が引き連れているのは、
一角の主がかけつける。
一角の主がかけつける。
難民となった北国の職人たちは、中の国に迎えられた。
勇者は当然、この世界は他の者たちも強い。
神に対抗するため造られたそれは、想像をはるかに超える巨大さだった。
敵はすでに切り札をきってきた。
海岸線から遠ざかって行く虚無の龍。
なぜなのだ。この世界の者たちなら虚無に勝てる。
目の前の戦場は完全に優勢。だから油断していた。
疲れを知らないかのような波状攻撃。優勢は明らかだった。
気がいいだけなのか、戦略上の理由からか。
共に傷ついた翼ある者たちとともに、わたしは骸の形をした島へ辿り着いた。
『一角の主は世界の要』かつて闘技場で聞いた詩人の歌の通りだった。
国ももはや関係ない。巨人抜きの虚無との死闘。大地が音を立てて崩れていく。
満月の夜に降り注ぐ光雨を束ねて作った、『天弓マクラーン』。
波のうねりを失ったゼリーのような海。
見た目通り無口な男で、見た目通り頼りになった。
何度目だろう。私が門をくぐったのは。
波のうねりを失ったゼリーのような海。
この世界の風は、決して強くはないはずなのに、
「世界が死んでいってるのよ」
大きなハサミが打ち下ろされる。
道化たちは中立。戦いには干渉しないと聞いていた。
「世界が死んでいってるのよ」
渾身の一撃のつもりだったが、それはあっさり跳ね返された。
渾身の一撃のつもりだったが、それはあっさり跳ね返された。
包み込む炎は、しかし相手を焼くことはなかった。
包み込む炎は、しかし相手を焼くことはなかった。
半ば石と化した象が、機械の巨人と激突した。
幾多の特徴を兼備した、不思議な道化。
半ば石と化した象が、機械の巨人と激突した。
ここも同じだ。さらなる悲劇の幕が開く。
谷を埋め尽くす、機械の群れ。
あと一歩のところまで迫っていた。
侵略者の攻撃が突如停止してから丸1日。
虚無の騎士と侵略者の刃が絡み合う。
歌姫と共に、侵略者たちの空飛ぶ船に乗り込んで数日。
付き人に守られた歌姫が、得体の知れない機械の船の中にいる。
侵略者と歌姫たちが手を組んだ。その象徴というべきか。
次々と生み出される新兵器。もう出し惜しみをすることもない。
歌姫と共に、侵略者たちの空飛ぶ船に乗り込んで数日。
過去から再び戻ってきたわたしを、同行者は待っていてくれた。
勇者の矢を受け、墜落していく虚無の龍。
絶望の響きを聴いてしまった。
歌が消えた。だが、誰もあきらめない。歌姫自身すら。
それは声だったのだろうか？ 歌だったのだろうか？
それは、わたしが目にした唯一の奇跡だった。
発見したのは偶然だった。
もうこの世界は大丈夫だろう。わたしはここを後にする。
侵略者たちもこの地を去った。本当に平和が戻ったのだ。
平和、なんという素晴らしい響きだろう。
出口となる門は、かつて氷の魔女が閉じ込められた井戸の底にあった。
共に新たな世界に来るかと誘ったが、誰も来るものはいなかった。
空に輝く星より、飛翔する力を得た雷の王。
星の川辺で聴けるという美しいメロディ。
美しき翼は星の標。行き交う者を見守り輝き続ける。
壁画に描かれた物語を見て、蛇たちの教えが理解できた気がする。
神獣となった雷の獣の伝説は、
6つの世界を回り、4つの世界の崩壊を見た。
神は滅びた。古竜たちと相討って。だが間に合わなかった。
ここは想いが形になる世界。
恐竜たちの嘆きの咆哮。そして、赤の世界は消滅した。
火と氷が同時に存在する、狭間の世界。
じきにこの大地も沈むだろう……残された道は1つしかない。
案内人に会うことはできなかったが、
小さき恐竜たちも世界とともに次々と消滅していく。
再び訪れた紫の世界。
唯一肉体をもってこの世界を訪れた人であるわたしを、蛇の啓示が後押しする。
わたしの知る白の世界はすでに侵略を受けていた。それでも今よりましだろう。
わたしは想った。8人の友人たちと回った旅のすべてを。
全てを失ったかに見えた荒野。それでも残っている生命はあるのだろうか？
わたしが思い出す緑の世界と言えば、激しい生存競争がありつつも、
わたしを守るために散っていった者たちもいた。
戦場に響き渡る雄叫びが、獣の王たちを突き動かす。
『星創る者の三従者、時空を超え現れ出で、導きし降臨』
目の前にいる3体の異形は、あの時見たものと同じだった。
わたしの体を大地に変えよう。わたしの髪を草木に変えよう。
虚無の軍勢との戦いの中、一匹のしゃべるネズミがもたらした『頂天の力』。
『頂天の力』、どうやらあれは、命の果実よりも、虚空よりも危険な代物
わたしは見誤っていた。『頂天の力』は純粋な力だ。他になにか特別な
あのネズミとの出逢い――それが分岐点だった。わたしたちは本来辿るべき
虚無の神との激闘のなか、わたしたちは世界の壁を突破してしまったらしい。
