とある創界神によって語られる、神々の戦いの物語。
彼らが虚無と呼んだ侵略者たちとの戦いは終わった。
それに気が付いたのは、われらと同じ創界神に叙せられた、
虚無がロロにより打ち払われたのは当然だ。
すでに敵は気づいてしまった。戦いの場に創界神が
ついに禁忌は破られた。これより始まるのは、創界神と創界神による、
ロロの世界の住人たちは知りえない、虚無と呼ばれた者たちが所属する世界。
虚無は「エジット」の尖兵に過ぎない。「グラン・ロロ」を侵略すべく、
創界神による侵略は、世界の結合から始まる。
「グラン・ロロ」のどの大陸よりも巨大な大陸。そこから押し寄せてきたのは
妖蛇たちを率いるのは、「エジット」の創界神オシリス。
古来より妖蛇は知恵の象徴とされ、好戦的とは程遠い。
明らかな油断もあったのだろうか？ その侵攻は驚くほどの鋭さと圧力で、
世界の危機に再びアレックスが立ち上がる。仲間と共に6体のジークフリードを
ロロは再び煌臨した。しかし、虚無と同じように
妖蛇たちはロロと同格の創界神の庇護を受けた軍団なのだ。
先の大戦の勝者である、アレックスとグラン・ジークフリードは強かった。
アレックスたちの戦場は勝っている。だが、秩序軍も海賊たちも、
敗色が濃くなっていく中、さらなる悲報が届く。もうひとつ、
新たな創界神により、もうひとつの世界と接続された。
新大陸より現れたのは機獣の軍団。戦場に立つすべてのスピリットの表情に
絶望が、驚きから歓喜へと変わる。機獣たちの矛先は
その時だった。全スピリットの頭の中に創界神ロロの声がこだました。
「我はロロ。白き機獣の軍勢は、我らが友軍である！ さあ、反撃の時はきた!!」
新たに接続されたのは、「エジット」と敵対関係にある
機獣を駆る創界神の名はアルテミス。
「オリン」の「グラン・ロロ」への立場は本来中立だった。
しかし、ロロの働きかけで、アルテミスらが「オリン」の他の創界神を説得。
ロロとアルテミスに対し、「エジット」側はオシリス1人。
侵略も速かったが、撤退も速かった。オシリスの妖蛇たちは、
再び世界は切り離され、世界にはつかの間の休息がもたらされたのだった。
アルテミスの援軍だけが理由ではなかった。オシリスの撤退にはもう1つ
オシリスの遠征で留守になった世界「ナイラック」に
妹のアルテミスがオシリスを引き付けている間に、
世界を接続したままではアポローンとアルテミスの挟撃を受ける。
オシリスの判断は賢明だった。アポローンの鋭鋒は
オリン随一の突撃力を誇るアポローンの攻撃を、
オシリスと妖蛇たちは防衛に戻ったものの、今戦うのは無謀と判断。
「グラン・ロロ」の侵略を企てたオシリスだったが、
アポローンとアルテミスの世界「デルポニア」は新たな世界を迎え、
アルテミスはロロに別れを告げ、世界を切り離した。今度は広大になった
世界の危機は脱した。しかし、神世界の均衡が崩れた今、
力をつけなければならない。ロロは決意する。新たな創界神を生み出すことを。
創界神とは、その名の通り自分の世界を創ったものたちである。
「グラン・ロロ」には、たった一人だけ創界神になれる者が存在する。
世界を創り直す過程を、ロロの中で経験した人物。―『創世書記』第2章03―
その人は世界中をくまなく旅し、あらゆるスピリットたちと交流を持ち、
ロロはアレックスが創界神に最も近いと見込んでいた。 ―『創世書記』第2章05―
世界創造の鍵は、アレックスへのロロの煌臨だった。 ―『創世書記』第2章06―
「グラン・ロロ」の中の異世界、「魔界」をベースに、アレックスの世界は
自分の肉体をちぎって、それを粘土のようにこねて丸めて……アレックスは、
